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ダブルスラッシュに関連した雑記


by kozai22
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CCCDは技術革新を妨げる

 インターネット上で音楽を扱った情報サイトでは、CCCDの問題がよく取り上げられその問題点も多く指摘されている。これらのサイトからCCCDの問題を整理すると「1動作保証が無い(もしかしたら壊れる)」「2音質が悪い」と言った問題点がよく言われている。

 個人的にはCCCDはもう1点大きな問題があると思う。それはCDから音楽を「データ」として保存できないことだ。「当たり前ではないか」と思われるかもしれない。しかし、CDからデータを保存できないということは、大げさに言うと「音楽」の「技術革新」ができないことにもつながってくると思う。

 ご存じの通り、最近ではカメラで撮影した画像や録画したテレビの動画は紙の写真やビデオテープに保存せず、「データ」としてハードディスクやフラッシュメモリに保存できる「デジタル家電・ネット家電」が急成長している。これらのデジタル家電の「今後の成長」には多少の疑問が投げかけられているが、現時点では従来のカメラ・ビデオデッキよりもニーズがあるようだ。

 カメラやビデオを「データ」で保存できるのであれば、音楽もCDやMDに録音しておくものから「データ」で保存できるような「デジタル家電・ネット家電」に移行していくだろう。現にAppleのiPodに代表されるシリコンオーディオプレーヤなどは人気が高く、このようなシリコンオーディオプレーヤもデジタルカメラやHDDレコーダのように普及していくだろう。

 しかし、CCCDはこのようなシリコンオーディオプレーヤの普及を妨げるかもしれない。なぜならば、現時点ではCCCDではデータをリッピングが出来ない(ことになっている)からだ。リッピングが出来なければシリコンオーディオプレーヤに転送するのは難しい。CCCDによってシリコンオーディオプレーヤで「聴ける音楽」と「聴けない音楽」が出てくることになる。これは、シリコンオーディオプレーヤの普及を妨げる大きな要因になるだろう。

 もちろん、プロテクトをしたCDにDRM技術を施した「音楽データ」を同梱する方法やiTunes Music Storeのような有料のダウンロードサイトから楽曲を購入するなどの方法があると思う。しかし、現状ではDRM技術の標準が決まっていない。シリコンオーディオプレーヤごとに対応しているDRM技術が異なれば、プレーヤを購入しようとしているユーザはどれを買ったら良いか迷ってしまうだろう。

 このような理由から、私は「CCCDはシリコンオーディオプレーヤや音楽データに対応したネット家電の普及を妨害している」と考えている。写真やビデオテープが「データ化」していき「ネット家電」で扱えるようになっていくのに対し、音楽だけは「データ化」できない存在になり旧来のCDプレーヤやMDプレーヤでしか再生できなくなる可能性も出てくるだろう。少し大げさに言うと、動画や静止画が「データ化」によって技術革新が起こったのに対し音楽はCCCDによって技術革新が起こせない状態になっている、とも言えると思う。

 とはいえ、iPodなどのシリコンオーティオプレーヤは世界的に人気商品だ。CCCDが聴けないという「デメリット」をものともせず、普及していく可能性も十分に高い。次回はiPodのようなシリコンオーディオが普及した場合、CCCDにどのような影響について考えていきたい。
# by kozai22 | 2004-03-08 21:38 | IT全般
 以前「Amazonにもトラックバックができてほしい」というような事を書いたが、bk1ではトラックバックを使ったページのテスト「オンライン書店ビーケーワン」を行っている。

 詳細はbk1サイトの運営者:河野さんが運営しているブログsmashmediaに載っている。

smashmedia: bk1.jpテスト公開
 (via now and then
# by kozai22 | 2004-03-06 09:21 | IT全般
 前回のエントリで「P2Pコミュニティ」について考えてみたが、どうやら私の地元でP2Pをテーマにしたコンソーシアムが立ち上がるようだ。このコンソーシアムでは「P2Pの(ファイル交換ではない)の普及、啓蒙、定着のパイオニア・発祥の地となり、地域コミュニティの活性化を図ろうという狙いで、企画されたもの」ということで非常に楽しみだ。私もできるならば参加したいと思っている。

 「P2P」と「地域コミュニティの活性化」、この2つには何の接点も無いように思えるが、この二つを結びつける動きは以前からある。例えば、群馬県桐生市でP2P活用をテーマとしたフォーラムが開催されていたり、インターネットウォッチで「P2Pとワイヤレスの交差点」を連載していた小出俊夫氏は、かなり早い段階で「P2Pを使った地域情報配信」の可能性について発表している。

 今まではP2Pを使うデバイスと言えばパソコンであり、P2Pを使った情報配信といえば地球上のリソースを使うようなイメージがあったと思うが。そろそろ、このような地域情報化といった視点やワイヤレスデバイスでのP2Pを考えていくべきだろう。
# by kozai22 | 2004-03-05 20:50 | P2P
 以前P2P todayの掲示板に技術的な質問をしてくれた方がいた。情けないことに私にはわからない問題であったため上手く答えられず、代わりにTomoさんに答えていただいたのだ。私では満足のいく回答ができなかっただろう、Tomoさん、ありがとうございます。

 今回の件に限らず、「P2P」という限定された話題であっても、私のような人間では技術的な事やP2Pを使ったコンテンツ配信の方法などわからないことが多い。そんな時に「その道のプロ」が色々な質問に答えてくれたり、情報交換の場があれば非常に有益だ。

 しかし、Tomoさんも仰っている通り、残念ながらどうもP2P全体の議論が出来る場所がなくなってきているような感じがある。もちろん、Jxtaやアリエルなどのコミュニティは精力的に活動していると思うが、P2P全体の議論ができる場所がないのだ。P2P発展のためにはこのような場所が必要だろう。

 問題なのは、そのコミュニティをどのような運営形態にするかということだ。雑談や「MXの日本語パッチがあたらないのですけど、どうしたら良いですか?」といった質問に答えるだけであるならば、某巨大BBSが代わりにやってくれるだろうし、もはやMLと掲示板だけでの提供ではコミュティとは言えないだろう。そう考えると、一口にコミュニティを作るといってもどのような運営方針にするか非常に難しい。個人的にはPalm関連のライタさん達が集まっている。「パルマガ」のようなコミュニティができれば面白いと思っているが、「P2P」という話題を扱ってこのような形態にするのはなかなか難しいだろう。

 もし「こういうコミュニティ」が良いというアイデア・意見があったら、つまらないことでも良いので、書き込んで欲しい。お願いします。
# by kozai22 | 2004-03-04 21:00 | P2P
 以前からP2Pの動きを追っていると人には「最近、技術的な動きが少ない」と思われていると思う。以前は、大手ITベンダーがP2Pのワーキンググループを作ったり、国内でも有志の手でP2Pをテーマにした会議や団体が作られたものだが最近ではこれらP2P団体の活動も停滞している。実際にはP2Pにも色々と動きはあるのだが、なかなか新しい成果が出てきていない、もしくは見えてこないのも事実だ。

 このような事には、2つの問題があると思う。1点目はP2Pの新しい技術やアプリケーションの動きが見えてこない点だ。2点目は「Tomo’s HotLine」のTomoさんが仰っている通り、P2Pの技術的なことなどを話し会える場所が無いことだ。今回のエントリではこの2つの問題の1点目について考えてみたいと思う。

 今までP2P技術を使ったアプリケーションはファイルシェアリングツールに限らず色々と出てきている。このP2Pアプリケーションの中には精力的にアップデートを繰り返しているものがあるが、サイトを開設してからほとんど情報が更新されないものもある。これでは、そのプロジェクトが本当に進んでいるのか、それとも自然消滅してしまった後なのかわからない。

 もちろん、大規模なアプリケーションであれば開発に時間がかかり、Webページの更新をする必要も暇も無いのだと思う。しかし、何ヶ月も情報が更新されないままでは、そのアプリケーションの開発は止まってしまったのかような印象を与えてしまう。これでは実際には開発が進んでいるのに、まったく動きが無いように思われてしまう危険性がある。

 このような間違った印象を与えないために、P2Pアプリケーションの開発者の方にはBlogなどで「情報」を発信してはどうだろうか?発信する情報は、そのアプリケーションに関係することならば一番良いが、全然関係無いものでも良いと思う。要はそのプロジェクトがまだ「消滅していない」という事がユーザにわかってもらえればそれで良いと思う。

 実際にいくつかのP2Pアプリケーションメーカの中にはBlogを開設している所もある。例えば、Grooveアリエルは既にBlogを開設している。アリエルのBlogをご覧になればわかると思うが「ArielAirOne」以外の話題もある。(と言うより「ArielAirOne」以外の話題の方が多い)P2Pにこだわらなければ「Rabbit Ticker」開発者のYusuke Kudo氏のBlogや検索エンジン「CEEK.JP」の作者ceekz氏もBlogを開設している。

 さらに、Blogのコメント機能やトラックバックを使えば、ユーザからの要望を聞くこともできる。この事についてはBlogではないが「はてなダイアリー」がやっている「はてなダイアリー日記」は良い例だと思う。また、個人でアプリケーションを開発している方ならば、わからないことをユーザから聞いても良いと思う。技術的な事はもちろんだが、ネットワークや著作権、法律のことなども聞く必要が出てくる場合もあるだろう。

 「Blogをやればすべてが上手くいく」とは思ってはいないが、P2Pの技術的な議論が盛り上がっていないのは、こういう所にも原因があるのだと思う。「毎日更新」とは行かないまでも、開発者の方は一週間に一度ぐらい「声」を聞かせてもらいたいと思う。
# by kozai22 | 2004-03-03 21:50 | P2P